来る来る 車のリサイクル
県内解体38業者 争奪戦へ
 

日刊県民福井(2004年12月31日)

県内解体38業者 争奪戦へ
 自動車リサイクル法が一月一日に完全施行されるのに伴い、県内で三十八社が参入する見通しの解体業界は、廃車の獲得競争が激化しそうだ。新車購入時にユーザーからリサイクル料金を徴収する役目を担う自動車ディーラーも「複雑な制度を顧客に理解してもらえるだろうか」と心配する。同法は、業界にさまざまな”変化”をもたらしている。            
                               (尾崎 隆宏)
 
 〈処理能力は十分〉
 県廃棄物対策課によると、ユーザーの廃車持ち込み先となる引取業者は七百四十二社、フロン回収業者は二百九十社が登録。許可制の解体業には三十八社、破砕業には十五社が参入する見込みだという。同課では「廃車を県内ですべて適正にリサイクルできる流れと能力がほぼ整った」とみている。

解体される自動車。自動車リサイクル法の施行で解体業界の競争が激化しそうだ。


 〈地殻変動〉
 自動車リサイクルに携わることになる各業界の中で、解体業界は最も厳しい”地殻変動”に見舞われている。同法では、解体時の廃油流出防止など万全の環境配慮策を講じた業者しか許可されず、既存の解体業者は多額の設備投資を迫られた。既存の解体業者二十四社が加盟する県再生資源事業協同組合(増田喜代治理事長)によると「投資額は各社一千万から一千五百万円程度。参入断念も一社あった」と言う。
 さらに、今年二月にはこの業界に日本エコカ工業(三国町、野坂信嘉社長)が、最新鋭の解体工場を引っ提げて参入した。同社では二〇〇五年六月期の解体実績として「九千台」を見込んでいる。
 県内で一年間に発生する廃車は約三万六千台あるが、廃車台数は大幅増が望めない状況にある。ある解体業者は「設備投資を回収するために各社とも解体台数を増やしたいところ。廃車の獲得競争がし烈になる」と予想している。



販売会社 手数料安いのに「説明大変」


 〈廃車料は別途必要〉
 一月一日以降に新車を購入する場合は、ディーラーなどでその新車分のリサイクル料金(乗用車一台当たり一万−一万八千円程度)を”先払い”することになる。各ディーラーでは、新車登録が一日以降の顧客に対して既に同料金の説明を実施しているが、「制度内容から理解していただく必要がある」(福井トヨペット)ため、説明に苦心しているのが現状だ。
 同料金は現在乗っている車の分も支払わなければならない。その時期は▽一月以降の最初の車検時まで▽車検前に廃車にする人はその時−となっている。また廃車時には、これまで通り廃車料金が別途必要。実質的に、ユーザーへの説明の矢面に立つディーラーからは「説明負担が大変。リサイクル料金の徴収手数料はわずかなのに・・・」とのぼやきも聞こえてくる。
 

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